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中国が、在留する外国人の同性パートナーに居住ビザを発給へ、香港も同様の措置を実施済み

 

 去る315日に衆議院法務委員会で、日本維新の会の西根由佳衆議院議員が、海外からの高度技能労働者受け入れにあたって、日本における同性パートナーシップの法的保障の不備が問題になるのではないか?」との問題意識で質問を行ない、谷垣法務大臣が答弁しました。これは、パートナー法ネットのロビー活動がきっかけとなった起こった動きでした。

 ここで取り上げる、中国と香港の新しい動きは、この課題に関して判明した、近隣諸国の重要な動きです。アジアの国で同性パートナーの法的保障を明確に実現した国は未だありませんが、その波がアジアにもやってきていることを感じさせると共に、グローバル経済競争の一手段として各国が取り組みだしたとも、感じさせられます。

 パートナー法ネットとしては、この動きをニュースとして、既に我々とコンタクトのある、我々の課題に取り組む姿勢を示した国会議員に伝え、日本でも同様の対策が必要ではないか、国際的な経済・産業振興政策の観点からも、日本が遅れているのではないかと訴えていきます。

 日本がこれに対抗する措置を取っても、直ちに日本人の同性カップル、あるいは既に日本に住む日本人と外国人のカップルにとって、新しいメリットを生み出すわけではありません。しかし、谷垣法務大臣も認めた通り、現在外交官の同性パートナーだけに日本が認めている措置を、ビジネスパーソンのパートナーにも広げさせることができれば、法的保障を日本人の同性カップルや既に日本に済む日本人と外国人の同性カップルへと拡大させる道のりにおいて、意義ある一歩だと考えています。

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1. 中国

本年平成2571日発効の、中国の新出入国管理法において、まず北京市限定で施行される措置として、北京市公安局があるセミナーで説明した内容。仕事等目的での在留許可を取得した、あるいは許可を既に有する外国人が、その同性パートナーを、被扶養者として居住権申請が行えるようになる。

米国系で、世界各地にオフィスを有する企業向け出入国管理問題専門の弁護士事務所が、41日付けで伝えた。

以下、英語での報道を文面通り伝える。

「居住許可を有する外国人の同性パートナーは、被扶養者居住権申請が行える。必要となる書類は、当該カップルが未婚の場合は同居証明書、当該カップルが婚姻関係にある場合、その婚姻証明書。どちらの証明書にしろ、申請者の母国home countryが発行したものに限る。」

 

出所:BAL (Berry Appleman & Leiden) 社のホームページ

http://www.balglobal.com/News/NewsDetail/tabid/266/id/976/CHINA--New-Regulations-for-Foreigners-in-Beijing-Starting-July-1-2013.aspx

 

2. 香港

  東京の外資系金融等関係者から、「仕事でポジションを得た場合、東京(日本)より香港の方が、同性パートナーを一緒に連れて行きやすい」 という情報が聞かれながら、明確な規制の確認が難しかった香港の、同性パートナーに関する出入国管理の実情を、メディアが記しているものが発見されたた め、ここに、中国の新しい動きと並んで紹介したい。

平成248月の記事において、「香港政府は、公式に同性関係を認定したわけではないが、外国人高度技能人材の同性パートナーには、‘こっそり目立たないように’ビザを出している」と、サウスチャイナ・モーニング・ポストが記している。

このサウスチャイナ・モーニング・ポストの背景に関しては、ウィキピディアにて「イギリス植民地時代は、香港政庁の御用新聞とささやかれたが、返還後、郭鶴年による買収以降は、中国政府寄りの傾向が見られる」との指摘がある。

記事要約

香港政府は、同性関係のカップルを正式に認定していないにもかかわらず、高度技能を有する移民の場合は、その同性パートナーが長期的に居住できるビザを、こっそり目立たないように発行している。

このビザは、対同性パートナー滞在延長ビザ、または事実婚関係のビザとして知られている。具体的に、就労ビザを持っている人との同性パート ナー関係のままでいる限り、無期限に香港に滞在することができる。この措置の存在は、関係者には既によく知られていた。しかし、同性カップルに異性愛夫婦 と同じ権利を与えるものではない点は、香港の経済的競争力の支障になっている、と専門家には批判されている。

同性婚と同性パートナー制度が世界中で以前よりも一般的になってきているがために、香港も、ゲイの外国人配偶者を入国させざるを得なくなった。これは、明らかにビジネス上の才能を惹きつけるニーズが大きいから取られた措置だと、ある専門家はコメントしている。

主要上場企業のCEOが、その同性パートナーを連れて来る場合、政府がビザの発行を拒否したりしたら、大きな問題になるだろう。銀行は性的指向ではなく、才能の観点から世界からのトップ人材を獲得しようとするのであり、それが事業上の要請なのだ。だれが性的指向など気にするだろう?

米系投資銀行ゴールドマンサックスの内部調査が明らかにしたのは、その香港拠点に働く1000人強の従業員のうち5%以上が、自身をLGBTと 自認しているということだった。ゴールドマンのアジア地域のダイバーシティ担当のトップであるスティーブン・ゴールデン氏は、“(香港政府が)同性婚にス テータスを与えていないことが、ゴールドマン香港が才能ある人材を惹きつけるのに支障になっているか”との質問に答えて、“香港政府が、地域のそして世界 の金融センターとしての先駆性を強化する方法を考えるなら、同性パートナー問題の検討は不可欠である”と答えた。

出所:South China Morning Post 社のホームページ

http://www.scmp.com/article/973056/gay-partners-given-relationship-visa

 

「1.中国」の出典記事

 

「2.香港」の出典記事